有話好好話『あの子を探して』などを制作した名匠チャン・イーモウ監督の北京を舞台にした1997年の作品。映画の出だしの主人公の服装と恋愛話にこの映画はだめかと思わされるが,見終わった感想は非常に好い。中国語のテンポの良さも相まり,中盤以降のシャオとチャンの演技に圧倒される。
主人公,シャオ(チアン・ウェン)は、振られた彼女、アンホン(チュイ・イン)のことがどうしても諦めきれない。シャオがアンホンの新居のマンション前で拡声器を使い、ラブコールを連日に渡り送り続けていたある日、とある路上でシャオは車で現われたやくざ風の男たちにリンチされてしまう。彼らはアンホンの現在の恋人、劉(リュウ・シンイー)の仲間だった。シャオが偶然,近くにいた通行人チャン(リー・パオティエン)の鞄を奪い去り,男たちにぶつけたことから、シャオとチャンの話が始まる。シャオが偶然,かなぐり投げた鞄は電信柱に当たり,無惨にも中に入っていたチャンが買った13,000元の新品のパソコンが壊れてしまう。病院までシャオを連れて行ったチャンはシャオに弁償を要求する。シャオは、もとはといえば劉が悪いのだからと取り合わない。殴ったのは劉で、劉が殴らなければ,パソコンは壊れることはなかったのだ。したがって、俺は悪くない。この辺りのやりとりが,中国人の本質なのかと観ていてにやにやしてしまう。後日,シャオは劉が経営するキャバクラに包丁をもって押し入り込むが,劉に逃げられ,シャオは騒乱罪で7日間の留置所送り。出所時に警察官に本屋をやっているなら法を知れと諭される。
これに恐れをなした劉は、チャンの奔走のもと、劉がパソコンとシャオにたいする50,000元の慰謝料を払うことに同意する。そこでチャンはシャオを待ち合わせ場所のレストランに連れて行く。だが、二人の目的は違う。パソコンの弁償さえしてくれれはいいチャンと、金の問題ではなく,殴られた代償として,劉の手を切り落とさなければ腹のむしが収まらないシャオ。待ち合い先のレストランでなかなか姿を見せない劉を待ちながら、飯を食いながら話をする二人。劉との会合のシャオの本当の目的を知ったチャンはなんとかシャオの気持ちをなだめようと奔走する。シャオが鞄の中からパソコンを取り出し,チャンに目的のパソコンとおまけにソフトを弁償する。その行動にシャオにたいする見方を変えたチャンがなんとかしてシャオに劉の手を切り落とさせないよう、説得を開始する。
酒を飲んだチャンは変貌し,あの手この手でシャオの目的を邪魔する。劉がレストランに着いた時には、チャンはレストランの上階で錯乱したと理由で,シャオに椅子に括りつけられ、邪魔にならないよう隔離される。チャンが騒いでいた最中,レストランの女従業員の胸を触ってしまう。それに怒った彼氏であるレストランのコックはチャンをいたぶる。その階下ではシャンが劉の手を切り落とそうと機会を伺っている。まさに,劉の手を切り落とそうとする瞬間、階上の騒ぎでシャオの目的は果たせない。階上ではコックの仕打ちに憤怒したチャンが包丁を持ちながら、コックを殺すと騒いでいる。立場が入れ替わった二人,今度はシャオがチャンをなだめる。今度はチャンが騒乱罪で7日間の留置所送り。7日間興隆された留置所を出所する時に警察官に技術者ならば法を知っているだろと諭され,それならば法を守れと諭される。シャオの出所時の警察官とのやり取りのコントラストが面白い。